相続した不動産は平等に分けるのが難しいので、相続人同士でトラブルになりやすいです。
遺産分割の一つである代償分割とは、相続した方が他の相続人に相応の代償金を支払う方法です。
今回は不動産相続の予定がある方に向けて、遺産分割方法の一つである代償分割とはなにか、メリット・デメリットと遺産分割協議書の書き方について紹介します。
不動産相続の代償分割とは？他の分割方法との違い
不動産相続では、以下のような分割方法があります。
●不動産をそのまま相続する現物分割
●売却して現金化する換価分割
●複数の相続人で共有する共有分割
●代償分割
代償分割とは、一部の相続人が不動産を相続し、法定相続分を超える財産となる場合、その他の相続人にお金支払う方法です。
たとえば、相続財産が2,000万円の不動産のみで相続人が2人の場合、どちらか1人が相続したら、もう片方に1,000万円を支払います。
不動産相続で代償分割するメリット・デメリットとは？
代償分割を選択するメリットは、不動産を手放すことなく、不平等感なく財産を分けることができるところです。
相続不動産にもともと住んでいた場合や、子どもに引き継ぎたい場合などにおすすめの方法です。
なにかとトラブルになりやすい、不動産の共有名義を避けることができます。
共有名義の場合、不動産の活用には全員の同意が必要なため、トラブルに発展するリスクがあります。
売却をしないことで、所得税や住民税の節税にもつながるでしょう。
一方でデメリットは、多額の代償金を用意しなければならないところです。
用意できる資産がないのであれば、そもそも代償分割を選択できません。
さらに、その代償金が妥当かどうか、不動産の評価額でトラブルになる可能性もあります。
不動産相続で代償分割をするときの遺産分割協議書の書き方
代償分割では金銭の授受が関わるので、しっかりと手続きをしないと贈与税がかかってしまいます。
そのため、遺産分割協議書には、金銭の受け渡しが代償分割の代償金であることを明記しなければなりません。
また代償分割をした際の相続税の計算方法ですが、課税対象から代償金の分をマイナスして算出します。
そして代償金を受け取った相続人は、課税対象に代償金をプラスします。
まとめ
今回は不動産相続の予定がある方に向けて、遺産分割方法の一つである代償分割とはなにか、メリット・デメリットと遺産分割協議書の書き方について紹介しました。
代償分割は手放したくない不動産を引き継ぎながら、比較的公平に分割ができる方法です。
不動産を財産として残したい方は、代償分割を検討ししてみてください。
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