相続した空き家を売りたいと考えたときに現状の状態で売却するのか、解体して更地にして売却するのかを悩んでしまう方も多いでしょう。
そこで今回は、不動産売却を検討している方に向けて、空き家を現状の状態で売却する場合と更地にして売却する場合について、売却にかかる費用や税金もあわせてご紹介します。
空き家を売りたい！現状の状態で売却する場合
空き家を現状の状態で売却する場合は、「古家付き土地」または「中古住宅」として売却する方法があります。
空き家が法定耐用年数を超える築20年以上である場合は、建物の価値がゼロと見なされるため「古家付き土地」として売却するケースが一般的です。
空き家を現状の状態で売り出す場合は、次のようなメリットがあります。
●空き家の解体費用がかからない
●「住宅用地の軽減措置特例」が適用され、固定資産税が安くなる
●買主が住宅ローンを利用できる可能性がある
●契約書に明記することで、建物に対する「契約不適合責任」が免除になる
ただし、空き家の老朽化により売れにくい場合や、買主が解体費用を負担するため相場より低価格になる場合があります。
空き家を売りたい！解体し更地にして売却する場合
空き家を売りたい場合、解体し更地にして売却する方法もあります。
一般的には、更地にして売却するほうが早く売れやすいとされています。
土地として売却する場合のメリットは次のとおりです。
●新築を希望している買主の場合、すぐに着工できるため売れやすくなる
●地中埋設物の確認や地盤調査などがおこないやすいため、土地の状態がわかりやすい
ただし、空き家を解体するための費用がかかるうえに、更地にすると固定資産税が高くなります。
なかなか売れずに所有したままになってしまう場合は、固定資産税の負担が続くため注意が必要です。
空き家を売却する際にかかる費用や税金について
相続登記費用
相続した空き家の売却は、売却前に自身の名義に変更する相続登記をおこなう必要があります。
相続登記の費用は書類取得費、司法書士への依頼料、登録免許税などで、それぞれ数万円程度が必要です。
仲介手数料
空き家の売買が成立した場合に不動産会社に支払う手数料です。
仲介手数料は、上限が法律で定められています。
●400万以下の部分：18万円以内
●400万超の部分：3%
譲渡所得税
空き家の売却により売却益がでた場合、譲渡所得税が課税されます。
譲渡所得税は、売却益に税率をかけて計算します。
税率は、空き家の所有期間が５年以内の「短期譲渡所得」の場合39.63％、5年を超える「長期譲渡所得」の場合20.315％です。
解体費用
空き家の解体費用は、立地や延べ床面積などによって異なりますが、木造の建物の場合1坪あたり3.1万円～6.5万円ほどです。
一般的な木造住宅の場合、30坪で100万円程度かかるでしょう。
まとめ
空き家を売りたい場合は現状の状態で売却する方法と、空き家を解体して更地にして売却する方法があります。
どちらにもメリット・デメリットがありますのでご自身で判断するのが難しい場合は、お気軽に弊社までご相談ください。
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